住宅ローンを払っていくうちに、テレビや雑誌なんかでいろんな情報が入ってきて
住宅ローンって借り換えたほうがメリット大きいらしい
と考えちゃうことありますよね。
金利差を考えて、毎月の返済が少し楽になるな~とか。
私の場合は、結論から申しますと
借り換えしませんでした
住宅ローンを組んで2年目くらいのころに、私に住宅購入を強く勧めた(バブル期に高い金利で家を購入している)伯母から
娘が住宅ローンを組んだC銀行の金利が安いから、そっちに借り換えたら?
とアドバイスを受けました。
なるほど借り換えという方法もあるのか、とC銀行に借り換え相談に行ってみました。
当時はローン返済2年目、7か月の妊婦。夫は平日昼間に時間をとるのが難しいため一人で銀行へ。
住宅ローンの借り換え相談をしたい旨を伝えると、受付カウンターの向こう側から「母より少し若いかな」、くらいのベテラン銀行員と思しき女性が対応に現れました。
開口一番、
おなかの赤ちゃんは何か月ですか?
と聞かれました。
もうすぐ8か月目に入ります。
(お客さんを緊張させないための軽い会話なのかな?)と思いきや
初めてのお子さんですか?
当行としては、住宅ローンを借り換えしていただくと手数料が入りますので大変ありがたいですが、それには数十万かかります。
あなたはこれから出産を控えているでしょう?おなかの赤ちゃんがどんな状態で出てくるかわからないし、赤ちゃんを育てるにはお金が必要だから、今は無事に産むことを第一に考えて、借り換えの手数料は手元においておくほうがいいですよ。
と諭されました。
ふつうに考えて、銀行は住宅ローンを借り換えてくれたら万々歳のはず。そしてそれは借り手の私にもメリットがある話ではないの?だけど妊婦の私をみて、銀行の人はこんな話をした。
その時の私のホルモンバランスが崩れていたりしたら
「どんな状態で出てくるかわからない」
なんて言われたら、怒ったり泣いたりしたかもしれませんが、この時、妙に納得してしまったんです。
赤ちゃんを産むということを、金銭的な意味でもしっかりわかっていなかったな、と。
邪推ですが、対応してくださった方はご自身が出産で大変な思いをされたのか、身内にそういった方がいたのかもしれません。でなければ、こんなお話をされないのではないかと思うので。
この、わずかなやり取りで私の心は決まりました。借り換えはしない!
(あくまでも、このときの私の心情としての決断です。計算に基づいた判断ではありません)
- 借り換え手数料が数十万かかる
↓
銀行は手数料で稼いでいる - 手数料を現金で払う
↓
手持ちの現金が減るため、なにかあったときに心もとない - 新たな住宅ローンに手数料を組み込んでもらう
↓
結局安くなった金利が若干上がることに
金利のより安い住宅ローンを選んだとしても、結局さほど変わらないのでは?
それならば、今のローンをいかに早く返済できるか考えるほうがよいのでは?
こう考えて、今ローンの支払いをしている銀行でずっと払っていくことに決めました。
余談ですが、その後、無事に産んだ第一子は心臓に生まれつき穴が開いている心室中隔欠損症でした。穴は小さく心臓病のなかでは、比較的軽いほうなのだそうですが、それはそれは不安でした。
小さいころは様々な検査をし、たくさん心配もしましたが、幸いなことに高校生の今は、年に一度の定期検査を受ける程度で、これまで一度も手術の必要や運動制限等もなく、至って元気な筋トレ好きの子供に成長しています。
生後2日目でこの病気がわかったとき、C銀行の銀行員さんの言葉を思い出して
「あの時、住宅ローンを借り換えなくてよかった」と思いました。
借り換え手数料ほどの高い治療費を払うことはありませんでしたが、病気がわかっても心に余力があったのは経済的な意味あいが大きいと思います。
ただ、これはあくまでも一つのケースにすぎません。
よく言われていることですが、一般的には下記の条件を満たすときは借り換えのメリットがあるようです。
- ローン残高1000万以上
- 借り換えを考えている金利と、返済中の金利差が1%以上
- ローン返済が10年以上残っている
近年続く超低金利で、しかもネット銀行で住宅ローンを組んでいる方は、今のままで十分かと思いますが、
- フラット35や10年固定にしている
- 購入時に契約した住宅ローン金利(固定)のままである
このような方は一度銀行でシミュレーションしてもらうのも手です。
けっこう面倒くさくてほったらかしなの、という方が多いですが、ネットで銀行のローン相談の予約を取っていってみるだけで、お得な情報が手に入るかもしれませんよ。
自分でネットで調べることもできますが、実際対面でお話を聞くと納得することも多いのではないかと思います。
いろいろ比較してみてはいかがでしょうか。