団体信用生命保険(以下、団信)とは、住宅ローン返済中に契約者に万が一のことがあったときに、住宅ローン残高がゼロになる保険のことです。
団信は一般的に、死亡などにより住宅ローン契約者が支払いできなくなった場合、生命保険会社が住宅ローン残高に相当する保険金を銀行に支払い、債務の返済に充てる仕組みとなっています。
団信は、住宅ローンを借入れる場合、もしくは借換えをする際にのみ契約可能な保険の一種です。一般的に住宅ローン借入れ後に加入することはできません。
また、借入れ後は一部中途で付加できる場合もあるものの、健康状態によっては加入できないこともあり、契約時には慎重な検討が必要です。
りそなグループHPより
住宅ローンを組む金融機関で団信の加入を融資の要件としているため、団信に加入しないケースはほぼありません。そしてその保険料は金融機関が負担します、というと聞こえがいいですが、毎月ローンを支払う金利の中にちゃんと団信の保険料も含まれているということになります。
よく冗談めかして「ダンナが死んだらローンがチャラになるから、繰り上げ返済は損じゃない?」というかたがいますが、私は結婚して21年、ご主人を亡くしてローンがチャラになった人を身近に一人も知りません。そんなに頻発する事態でもなさそうです。家族で幸せに暮らすための家を買ったのですから、健康でいてもらわないと。
それにうちのように、夫と妻それぞれがローンを組んだ場合、夫が亡くなっても妻のローンが残りますし、妻が亡くなっても夫のローンが残るという方も多いのではないでしょうか。
万が一の安心料くらいに考えておくほうが良いと思います。
住宅ローンは長い年月をかけて支払うものですから、少しでも安心を、とがんと診断されたら住宅ローンが0になるガン特約(ただし、がんであっても上皮内がんや非浸潤がんなど対象外となるがんもいくつかあります)や、三大疾病にかかったら住宅ローンが0になるものなど、特約を付けたくなる気持ちもわかりますが、おそらく大多数の方は何らかの生命保険に加入していると思いますので、そちらの内容と重複していないかなど確認が必要です。
特約を付けて保証を手厚くするということは、それなりにお値段がかかるということですからね。
特約の保険料を金利に上乗せした場合の返済シュミレーションや、特約分は別途毎月支払いである場合は、その金額を毎月のローン返済に加算して考えてみてください。
病気やけがに備えなければ怖いじゃない!!と過剰に反応してしまう方は、最長35年の住宅ローンがそもその最大の不安要素であると思いますので、できるだけ金銭的にも、精神的にも負担の少ない方法を考えたほうが精神安定上よいと思います。
- 新築をやめて中古を探す
(物件価格が低く抑えらる) - フルローンをやめて、一定額を頭金として貯金からだす。
(頭金を用意することで、ローンを組む金額を減らすことができる) - 希望住宅を4LDKから3LDKにするなど。
(坪数が減り、価格が抑えられる) - 子供を預けて妻も働く。
(どんな働き方でも一人より二人のほうが、リスクヘッジにもなります)
いろいろ考える手立てはあると思います。